株式会社マネジメントソリューションズ

代表コラム 株式会社マネジメントソリューションズ代表取締役 佐々木 元

Vol.12012.10.15

『やりがいのある仕事、働き甲斐のある職場をつくる』には、
経営陣、管理者の影響力は見逃せない。

私は毎年、新入社員研修で約200人近くの学校でたての受講者に出会う。皆、こうした時代にあって、「ビジネスパーソンとして成長したい」という意欲は高い。私が「やる気のない方は帰ってもらってかまわない」と研修中言ったりするので、研修が厳しいからなのか、受講者は極めて意欲的に取り組み、終了時には皆やる気になって職場に戻っていく。先日も、ある企業で、新人フォロー研修を行なった。一年ぶりに会うのだが、全員が多くの経験・体験をし、見違えるほど成長し、逞しくなっている。新人は、見るもの・聞くもの全てが初めての体験で仕事の厳しさに途惑う。それは当たり前。それを職場の上司や先輩が関わって指導したり、辛そうにしていたら働きかけ、時に飲みに連れて行って悩みを聴いてあげたりする。だから、新人は「もうちょっと頑張ってみようか」「世話になった先輩の期待に応えたい」と思って頑張る。その繰り返しの中で、新人は少しずつ成長する。しかし、そうした少し前までは、当たり前のように職場の中にあった原風景が今や崩れている。インターネットは便利である。しかし、隣の人とのやり取りや上司・同僚との報告・相談・連絡までメールで済まし、「隣の人は何をする人ぞ」と言わんばかりに相互に無関心を装う状態の職場も一方でかなり存在する。そうした職場では新人・若手は成長しない。一日中職場で仕事の話しかせず、仕事が終われば、そのまま自宅に帰るという毎日では、誰もやりがいも働き甲斐も持てないであろう。とすれば、エネルギーは仕事・職場に注がれず、ビジネスパーソンとしての成長は遅れる。人は仕事を通して成長するのである。